いろいろな種類のリズムギター。
春日井ギター&ウクレレ教室、R studio代表、ギター講師、ウクレレ講師、演奏家の古田竜之介です。
本日はリズムギターについて。
リズムギターというと、コードをジャカジャカ弾いたり、カッティングをチャキチャキやったりするイメージが強いと思います。そういうのも、もちろんリズムギターのひとつ。でも、リズムギターはそれだけでないから面白い!
まずジャンルによってやることも違うし、何人で、どんな楽器の構成でやるかによっても全然違います。ギターとシンガーとか、ギターとトランペットとか、ギターとギターとか。こういう伴奏がギターしかいないという場合は、しっかりめにベース、コードの1番低い音をしっかり演奏しながら、ベースラインも意識して演奏する必要がありますね。だから、ベース音があっちゃこっちゃ飛びまくってしまうと、結構合わせる方はやりにくいので、わりとベースラインをしっかり紡ぎつつ、シンプルに弾きながら、相手の演奏をしっかり聞いていて、たまに会話のように相手のやったことに返してあげたり、ちょっとユーモアのあることをやってあげたりするとよかったりします。逆にバンドの場合は、基本的にはベースギターがベース音を鳴らしてくれるので、ギターはベース音を避けて弾いたりします。とはいえ、それもジャンルによりけり。ロックだとパワーコードという、がっつりベース音が入ったコード弾きますし。ジャズだとベース音は避けます。ベース音だけでなくて、5度の音(Cコードだったらソの音)を抜く意識をした方がいいよ!っていう場合もあります。これは正直その時のメンバーで合わせた音によりけり。好きに弾いてよさそうな時は全然問題ないし、ジャズの中でも割とポップな感じのスムーズジャズとか、R&Bっぽい演奏の時には5度は気にせず入れたりします。あとはジャズの場合、伴奏はかなりソロを演奏している方に合わせて会話するようにやったりもしますね。雰囲気次第ですが。ジャズに限らず、ピアニストがある場合はピアノがかなりやってくれるので、ギターはその間をちょっと縫うような感じでチョロチョロっと弾いたり、リフを弾いたり、ピアノと被らんように気を使います。いなくてもいいんじゃない?って思うかもですが、そういう時のギターは逆にかなりリズムをしっかりと締めるのに役立ちますし、結構人間臭さを出すことができます。ギターって、チューニングや出音も、ピアノに比べるとかなりいい加減な楽器なので、それゆえに人間らしさ、分かりやすいかっこよさみたいなものは出しやすい。「ブルージー」であるとか、「ファンキー」であるとか、そういうものをバンドサウンドに足してあげるのがギターの役割としてカッコいいところだと、個人的には思っています。あとは、よく話題になるブラッシング問題。コードの音を鳴らさずに、チャキチャキと弦をきざんでひく音のことですが、これはファンクにはあまり必要ないと思っています。というか、極力ない方がファンキーになる感じですね。流行りのファンクはブラッシングたくさん入れるのが主流となっていますし、それ自体否定もしない!なぜなら、それはそれでポップなファンクとしてオシャレだし、僕は好きだからです。でも、テクニックを見せびらかすような感じでリズム入れまくるのは、個人的に好みとは違うのです…。渋ーいファンクって、あまりチャキチャキいわせずに、厳選された音でグルーヴする。その方がなんか、ウッ!とボディーブローを食らうような衝撃があって、耳に残りやすいです。そういうのが好き。シンプルにあまりギターがリズム入れすぎたら、ドラムの邪魔になっちゃいますし。これは多分ベースのチョップとかにも言えることかなと思います。そういう意味で好きなギタリストはやっぱり、レオノセンテリさんかな。ミーターズのギタリストです。ミーターズはニューオリンズのバンドで、ジェームスブラウンと同じく、ファンクの開祖的なバンドです!あとはもうちょいポップなギタリストだと、ナイル・ロジャースさんですね。有名で説明不要ですが、彼のリズムギターはめちゃくちゃかっこいい。かなりいろんな方が彼のリズムギターの真似したんじゃないでしょうか。あと、超絶技巧のジャズギタリストとして有名なのであまり知られていないかもですが、ジョージ・ベンソンさんもめちゃくちゃリズムギターうまいです。あの方は歌も上手いしいい曲書くし、すごすぎてなんかもうギタリストの殿堂入りみたいイメージがありますね…。彼の影響を受けて、すんごいジャズフレーズを弾くギタリストはもう数知れませんが、彼ほどカッコいいリズムギターを弾ける方はあまり思い浮かびません。1番持って生まれたセンスとか才能とか血筋とか、そういうものから逃れられないのがリズムというものだと思うので、なかなかむずかしい。でも、ごく一部の天才をのぞいて、リズムを磨く努力をすることはめちゃくちゃ大切です!!