ハーブ・エリスさんから始まる、すこしコアなおはなし。

みなさま、こんにちは!
春日井ギター&ウクレレ教室、R studio代表、
ギター講師、ウクレレ講師の古田竜之介です。
本日のR studioでの業務は、アコースティックギターのレッスンがメインでした。もっといえば、アコースティックギターを使用しながら、音楽理論についてお伝えする時間が多かったです。
そんな一日の終わりにかいている記事ですので、ちょっとばかりコアですこし小難しいおはなしになってしまうかも。もしそうなったら申し訳ないです…!

とりあえず、合間に撮った動画がこちら。
【ブルースギター】アコギでちょっとハーブエリスっぽく。〜Jazz blues with acoustic guitar〜

題名にある、ハーブ・エリスさんってのは、
ジャズギタリストです。
彼の演奏を題名に入れるにしては、ちょっと演奏が跳ねすぎてるのでかなり反省。ちゃんとスウィングしなきゃあかんですね。
僕はハーブ・エリスさん、すごく好きなのです。
なんかこう、彼の演奏って正直なんですよね。
あんまり格好つけた演奏をしないし、無理なこともしない。テクニカルではあるんだけれど、おそらく彼が好きなのであろうレジェンドミュージシャンたちのフレーズをそのままひねりもせず使っていたりします。チャーリー・パーカーさんやチャーリー・クリスチャンに憧れてるんだなー!とか、ジョー・パスさんやバーニーケッセルさん好きなんだなー!みたいな感じ。ガッツリビバップジャズの曲をやっている中で、わかりやすーいペンタトニックススケールやブルーノートスケールを使ってブルースやカントリーっぽいフレーズをガッツリ弾いていたり。チョーキングもけっこうしっかり入れちゃうタイプの、個人的には大好きなタイプ。
コードワークやコードソロもすごくシンプルでわかりやすい。
独特なのはピッキングかな。速いフレーズも、結構ダウンピッキングで乗り切ってしまうし、それなのにすごくスムーズな音色。普通ダウンで弾き切るとバチバチ感が出て、それがカッコよかったりするのですが、彼の場合はかなり流麗に音がつながっています。この辺はラッセル・マローンさんに似ている。ラッセルさんよりかはオルタネイトもしますけれど。
そういうピッキングをしながら、いかにもペンタ!とかブルーノート!みたいなフレーズを弾くと、少しロックっぽくもなるせいか、ジャズギタリストは使いたがらない傾向がある気がします。その傾向は特に日本のジャズギタリストに強い気もする。だから僕は最近、ジャズ弾く時はちょっと逆張りで、コード追わずに、ドミナントも無視して、解決先のブルーノートスケールを弾く、みたいなことをよくしています。昔ジャズセッションで、リズムチェンジの曲(確かオレオだったと思います)のソロを弾いた時に、1コーラス目はしっかりコードを追ってから、あとの2コーラスはおらー!!みたいな感じでB♭のメジャーペンタでゴリ押ししたことがありまして。その時セッションホストのベーシストにめちゃくちゃ怒られたw 「B♭一発の曲じゃねえんやぞ!!」ってみんなの前で怒られましたねー!確かに、もっと上手くブルージーなところをちょこちょこ小出しする方がカッコいいのかもな!みたいな感じで考えていたら、トロンボーンの先輩に、「ちゃんと弾けてたから大丈夫だよ」と慰めてもらった覚えがあります。そんなに落ち込んでなかったのですが、多分考えていた姿がへこんでるようなら見えたのかも。慰めてもらったというか、励まされたのはすごく覚えています。ありがたいことですね!!
そのベーシストには怒られましたが、今取り組んでいる演奏をきいてもらったらまた怒られるかもしれませんね!汗
ペンタばっかり使うな!って言われそうです。
たしかに、やっぱりドミナントセブンスの中でオルタードスケールをカッコよく使いたい欲はやっぱりあるので、そっちはそっちで練習しています。パット・マルティーノさん的な音の使い方とか、すごくオシャレ。彼はマッチョでゴリゴリしている演奏もするし、そうかと思えば色っぽいクールな演奏もするので、やっぱ最高ですね。
僕はまだまだなので練習しますが、ミュージシャンの中には練習しない方もいらっしゃいます。すっごいミュージシャンだけれど、練習しない。そういう方は、もうちゃんと自分の思い通りの音楽を表現できるだけの技術をすでに持っている天才だったりするので、練習は必要ないのです。自分が奏でたい音をいつでも好きなように奏でられるのだとすれば、それはもう練習するより他のことしてた方が人生豊かだと思うので、僕は羨ましいなーと思ってみています。だから、そういう方々を見て「練習しないなんて!」あるいは「練習しなくてもいいんだ!」って思ってしまったり、言ってしまったりするのはあまりオススメできません!演奏をしっかりできてるかどうかは他人が決めることですが、自分がどう音楽と向き合うかは自分が決めることだと、僕は思っています。いちばんはみなさまの人生が音楽によって少し豊かになること!!