チャック・ベリーさんとエルヴィスさん。

みなさま、こんにちは!
春日井ギター&ウクレレ教室 R studio代表、
ギター講師、ウクレレ講師の古田竜之介です。
急に寒くなりましたね!!長袖着ててよかった!!
今日は雨が降っていましたが、基本的に最近は乾燥もしていますし、みなさまお身体にお気をつけてお過ごしくださいね!
さて、本日はチャック・ベリーさんのおはなし。
チャック・ベリーさんの演奏っぽく弾いてみようと思ったのに、全く違うものになってしまった今日の演奏動画をのっけておきます!!

【ロックギター】チャック・ベリー的…ではない。〜Rock guitar, PROCO RAT2, Marshall & Ibanez〜

ご本人の演奏は聴いたことないけれど、間接的に情報をご存知の方は多いとおもいます!
たとえば彼の代表曲、ジョニー・B.グッド。この曲は映画、バックトゥーザ・フューチャーの中で出てくる、指折りの名シーンであり、楽曲ですよね。あの映画をみて、もっというとあのジョニー・B.グッドを歌って、ギターを演奏しているステージのシーンをみて、ギターを始めたり、洋楽に目覚めたりした方もとても多くいらっしゃると思います。
彼はロックンロールの父親、みたいな感じでご存知の方も多いかもしれません。エルヴィス・プレスリーさんと並び称される、ロックの帝王。ローリング・ストーンズのメンバーも、幼少の頃から彼のファンだったそう。地元のバス乗り場だったか駅だったかで、ストーンズのボーカリスト、ミック・ジャガーさんがチャックベリーさんのレコードを持っていたのを見つけたギタリスト、キース・リチャーズさんがテンション上がって声をかけたってのはゆうめいなおはなし。おふたりともチャックベリーさんや、他にもブルースミュージシャン大好きだったのですよね。
ただ、チャック・ベリーさんのすごいところは誰か人気ロックミュージシャンのルーツとして推されて売れただけではないところ!彼は元々ブルース系のミュージシャンです。聴いてみるとわかるとおりですが、やっぱり演奏も歌もすごく上手いし、ビジュアルも良い。ただ1番すごかったのは、楽曲の作り方です。やっぱりアメリカで売れるためには、ホワイトカラーの若者たちにたくさん聴いてもらうってのが絶対条件になる!ということで、彼はご自身の演奏のバックミュージックのリズムをカントリー調にしたり、かなりご機嫌で踊れるスタイルにしたそうです。ホワイトカラーの方々のルーツミュージックであるカントリーを取り入れつつ、ご自身の楽曲の歌詞も、当時の若者にブッ刺さるものにしていった。たとえば当時はやっていた車や家電製品、なにより学生生活のことを歌詞にのせて歌っていった!これは従来のブルース系ミュージックではありえないことだったそう。基本的にブルースの歌詞って愚痴とか、切なさとかを歌ったものなので。
いわゆる、今で言うとバズりに行ったわけです。で、それが見事にハマり、元々持っている華々しさもあいまって人気者になったんだそう。ステージパフォーマンスもすごくエネルギッシュですしね!!比較的明るめなバディ・ガイさんとはまた違う、なんというかメジャーっぽい明るさ。ある意味ではエルヴィス・プレスリーさんとも似たところがあるかなーなんておもいます。エルヴィスさんは、ホワイトカラーで密かに人気だったブラックミュージックを、同じホワイトカラーであるエルヴィスさんが歌うことによって爆発的な人気を得るといったかんじ。彼の場合はかなりプロデューサーの力も大きかったらしいですが、プロモーションの仕方というか、リスナーへのアプローチがにている。内容は対照的なんだけど、戦略は同じ、みたいな。
僕、けっこうこういうの好きです。
伝説的に売れたミュージシャンが、どうやって自分を売り込んでいったか、みたいなおはなし。
良い音楽を奏でていればそのうち売れる、ってのはかならずしも通用するわけではなさそうだ、という現実的な世界が、ずっと続いているこの世の中、わりと嫌いじゃない。
あの永遠のNo. 1ギタリスト、ジミ・ヘンドリックスさんですら、アメリカではバックギタリストとして安い賃金で働いていたのを見出されて、一旦イギリスでデビューした方が売れる!そしてギターだけでなく歌を歌え!というプロモーションをかけられてその通り売れて、それからアメリカで逆輸入的に大ヒットしたわけですから。科学やイノベーションとかもそうですが、世界中を巻き込むビジネスとなってはじめて、世の中の人を豊かにする。エジソンが発明王と言われ、ニコラ・テスラの名前が教科書に載らないのと同じような、ある意味残酷さを感じます。でも、それが悪いことだとは思わない。いや、ニコラ・テスラは大好きですけれど。
だから、今、スターになるような素質を持つミュージシャンは、片っ端からSNSと配信やってほしいなーと思っているタイプです。全て僕の個人的な考え方です!